郵便馬車 Thurn und Taxis レビュー

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新品ボードゲーム郵便馬車 (Thurn und Taxis)

デザイナー:Andreas Seyfarth Karen Seyfarth
Artist:Michael Menzel
プレイヤー数:2 − 4(推奨プレイヤー数 4)
発売年:2008
時間:60分
言語依存:なし(地名は読めた方が楽しい)
【個人評価】★★
(雰囲気は満点に近いが、強烈なソロプレイ感が・・。)

受賞歴

2006 ゴールデンギーク ベストファミリーゲーム ノミネート
2006 ゴールデンギークベストゲーマーズゲーム ノミネート
2006 国際ゲーマーズ賞 ノミネート
2006 日本ボードゲーム賞 海外ゲーム・フリーク部門
2006 ミープルチョイスアワード
2006 オーストリアゲーム賞 フレンド部門
2006 ドイツ年間ゲーム大賞
2007 チェコ年間ゲーム大賞
2007 Bradspel.net Novis Winner.
2007 オランダゲーム賞 ノミネート
2007 フィンランド年間ゲーム大賞 ゲームオブザイヤー
2007 ゲーム100選 ファミリーストラトジー ノミネート
2008 スウェーデン年間ゲーム大賞 ベストファミリーゲーム ノミネート
2008 JoTa Best 2-Player Board Game Nominee
2008 JoTa Best Light Board Game Winner

ゲーム概要

ゲームを広げて、説明していると妙な所に、妙に詳しい連れ合いが本社カードの裏に描かれたロゴを指差して、それってあれじゃないの、郵便のマークだよねという。それドイツで見たよとのこと。その旅行中の写真を見せてもらったら確かに郵便ラッパのポストが写真に写っている。ヨーロッパ圏で見られるこのロゴは元をただせばこのThurn und Taxis家のマークらしい。西暦1489年ぐらいから350年ぐらいにわたってヨーロッパを縦横手広く、郵便事業で財をなした家である。ほぼすべての郵便事業を独占していたらしく、その手法は飛脚方式でありながら、A→B→Cという感じで荷物をリレーした組織的なものだったそうだ。同じ馬車が届けるのではないので、馬の消耗も少なくそれまでに比べて遥かに遠くまで運べて、効率的だった。もうこの話を聞いた時点で、だいぶ面白そうなゲームじゃないのかねという背景が感じられる。ドイツ年間ゲーム賞だし。

そういうわけで、この郵便馬車はこのタクシス家が構築した郵便網がテーマになっている。手紙を届けることがまだロマンチックだった頃だ、思いを込めた手紙がいつ届くのかわからない。返事もくるだろうか?ひょっとしたら事故や強盗にあって届かないかもしれない。そういう時代だ。いつも電車で半ば義務的に打ってる「今から帰ります」カエル。みたいなメールとは違う。あぁこれこそロマンだ。そう、そういう背景のもとに期待を一身に背負ったプレイヤーは郵便会社の社長になり、郵便網をヨーロツパに広げていくのだ。

まず褒めるべきはすばらしきボードデザイン。ヨーロッパを描いたボードの各都市には都市固有の建物の絵が書かれていて、旅情を誘う。ボードデザイナーの意気込みが伝わってくる。説明書には各都市の建物の一覧もついていて、で、それがそのままゲームで使う都市カードの絵柄になっている。こういうのが大事ですよねー、すてきーとなる。




で、ゲームの進行は、まずこの都市カードを取得するところから始まる。自分の手番になると、まず都市カードを1枚カード置き場から取って手札にする。それから、手札から1枚カードを自分の場に置いて路線を構築しはじめる。カードを全員から見えるように並べていき郵便網を作る。連続して3都市以上ならべることができれば、郵便網の完成を宣言できる。宣言したら自分の家駒を都市においていく、置き方にはルールがあって自分がしいた郵便網のうちで、「地区ごとに1箇所」か「同じ地区で、つないだ郵便網の全部」が選べる。一気に、全部の都市に置けないところが胆で、地区を制覇するために何度も同じ都市を通過する必要がある。地区を制圧したら、ボーナルタイルがあり、早いもの順で獲得できる。さらに、チップの獲得に加えて、長い路線をつないだ数、馬車カードを取得できる。馬車カードは3から最大で7まであり、順番に獲得できる。この7を誰かが獲得したターンでゲームが終わりになる。このボーナスタイルと馬車カードの得点の合計数が多い人が勝者だ。




さらに、各手番で公人の手助けを借りることができる。4種類あって、御者:都市カードを2枚出せる。郵便局長:都市カードを2枚とれる。郡長:場の都市カードを全部いれかえる。車大工:馬車カードを2段階先のものを取得していい、の4種類。自分の手番に、誰かの助け1度をかりられるという大盤振る舞いだ。結構がんがんカードがたまるし、終了条件にかする車大工はかなり重要だ。


だいたいこんなルールだが、ルール読んだ時点であれ?と思って、やってみても実際そうだったのが、プレイヤー同士の絡みがほとんどないことだった。ゲーム中、一番、おもしろいなと感じたのが、都市カードを置いていって、もし隣接する都市カードを手に入れられず、置けなくなったら、パスすることができず、並べたカードをすべてロストしなければならないというルール。
郵便網を長くのばせばのばすほどリスクがどんどん高くなってくるという案配だ。いわゆるチキンレースだ。だからここに最大の絡みというか、他プレイヤーとのやり取りが発生すべきであるが、全くそれがない。一応、見えているから相手が欲しいカードはわかるので、それを取ってしまうことで妨害できるが、そんなことしてたら、自分が先にロストしてしまう。だからあんまり絡まない。カードも場に6枚もでてる上になければ山札から引いても良い、ついでに、寄り道もいちおう重ならなければOKとうことで、プレイヤー同士の絡み、カードの奪い合いでロストする可能性は低いのだ。さらにお助けキャラの局長でカードを2枚取るというのもあるので、ほんとにロストしない。というよりロストした瞬間負け決定ぐらいの感じだ。だからとにかく自分の作戦に集中するゲームともいえるが、ここで絡まなきゃ、いったいいつ絡むんだ?と言いたい。ブロテイン飲んで、ドーピングしまくって、超合金ロボみたいに絡めるだけ絡ませたルールの「プエルトリコ」と同じ作者なのに、今回は徹底的にからませてこない。意図的にそうしてるとしか思えないがなんでだろう?唯一、他プレイヤーと競るのは早く取った方が得点が高い、ボーナスタイルだけで、都市に制限がなくて家は全員置けるし、互いのプレイに個性なんてものもほとんど出ない。一応緑の地区と紫の地区はカード数が少なく、都市カードが取りにくくしてあるから、そこを先に押さえるかどうかという、絡みはあるけれど。なんていうかほら、のっとりみたいなルールが欲しいんですが・・。




あまりにも絡まないので、プレイ中、ストレスがたまりまくる。それぞれの手番じゃなくて、もうみんな同時にプレイしようぜという気にすらなる。相手を妨害する意味がほとんどないというのが、これほどつまらないことなのか。しかしこれほど平坦で地味なゲームも、最後の最後に山がある。7馬車カードを取るか、家がなくなるとゲーム終了という、ややサドンデスのような終わり方がそれだ。やっとこさ構築できそうな長い郵便網をあと1枚の都市カードが不足してゲームが終わってしまったりする。実際に、最長の7都市つなぎで、ボーナルタイルを獲得する寸前に、あと一手番というところで廻ってこなかったことがあった。それまでは全くのソロプレイで、平原をかける馬のごとく気持ちよくカード集めていたのに、この仕打ち。腹立つを通り越して理不尽さを感じる。最後の最後で、たまりにたまった他プレイヤーの影響があるわけだ。(笑

そう考えると、ものすごく絡みのあるゲームなのかもしれない。わーいつながったー、とか先に取られたーと良いながら和気あいあいとしていられるのは初期だけで、後半は無言、相手よりも早く早くというゲームになる。長い距離をうっかりロストさせると落ち込み方も半端じゃない。自分が計画性のない駄目な人間なのかと思い凹む。ゲームの平凡さはあくまで仮の姿でで、最後の最後でお仕置きカタストロフィが待ち受けるのだ。失敗すれば、果たせなかった約束みたいにゲーム後も苦くつきまとう。君の手紙は届けられないのだ。

テーマは最高で、ボドゲやり始めた頃に買ったゲームで思い入れもある。だからほんとはもっと褒めたいゲームなのだけれど、ルール上ではそれが見当たらないし、プレイしていてもそれが見つけられなかった。求めているものはここにはなかった。

後で、調べているとタクシス家は、その強力な郵便網を活かして諜報活動なんてものもして巨万の富を築いていたらしい。その辺も盛り込まれていたらもっと楽しめたのに。

拡張、その他情報

  • 郵便馬車 北部マップ
  • 郵便馬車 拡張セット2 すべての道はローマに通ず
  • 郵便馬車 侯爵夫人の密使
  • 【ボードゲームが安く買えるお店】
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